【シムプレートとは?】定義・種類・材質を解説
シムは、機械装置の組み立てや精度調整において、欠かすことのできない部品です。形状や素材などによって、さまざまな種類のシムがあるため、用途と作業環境を考慮して選定する必要があります。
今回の記事では、シムの定義、種類など、シムを選定するにあたり知っておきたい基礎情報についてご紹介いたします。
シムプレートとは
シム(Shim)には「詰め物」という意味があり、シムプレート(シム板)とは、隙間を埋めるための薄い板のことです。シムプレートを二つの部品の間、または、部品と設備装置の間に挟み込むことで、隙間を埋めたり、高さを調整したりすることができます。
基本的に、シムとは厚みが1.0mm以下の薄い物を指すことが多いです。スペーサーやライナーという呼び方をする場合もありますが、こちらはシムと比べて厚い詰め物という認識があります。
シムプレートの形状
シムの種類を大きく分けると、リング型の「シムリング」、プレート型の「シムプレート」の2種類があります。他に、切り欠きがあるシム、穴加工が施されたシム、ロール状の薄いシムなど、いろいろなシムが市販されています。
相手部品の形状や位置、使い方に合わせて加工されるため、標準的な形の物から複雑な形状を持つ物まで、その種類もさまざまです。
シムプレートの材質
シムプレートの材質は、金属が一般的です。その中でも、ステンレス・鉄・真鍮の3種がシムプレートの材質としてよく用いられています。他には、導電性に優れている銅、硬度が高い焼き入れリボン鋼(SK材)、ばね性があるリン青銅なども使われています。
材質の特徴
・ステンレス:強度が強く、熱にも強い。錆びにくい。厚み精度が高い。
・鉄:安価。錆びやすく、防錆処理が必要。
・真鍮:強度が弱い分、いろいろな形に加工しやすい。
まとめ
今回の記事では、シムプレートの定義、種類、材質について解説いたしました。使用場面にあう適切なシムプレートを選定し、作業現場の効率を図ることで、生産性を向上させることができるでしょう。
最後に、シムプレートに関する3つのポイントをまとめておきます。
- シムプレートとは … 隙間を埋めるための薄い金属板
- シムプレートの形状 … 相手部品の形状によってさまざま
- シムプレートの材質 … ステンレス・鉄・真鍮が一般的